phaさんの本は
古本屋で売ったと思えば
また買ったりして、
なんだかんだ私の周りにある本の一つである
勝手に親近感を抱くのだ
この厭世的な感じ…と言うとかっこいい
が、そんなオサレな哲学めいたことを
思ってるのではなく、
実態は怠惰だったり小心者だったりする、
的なスタンスが何より親近感を抱く理由だ
この本もタイトル通り
どこかに行きたいとか
何かしたいとかではなくて、
もうどこでもいいから
とりあえず飽き飽きした毎日が嫌なので
一旦距離を置かせてくれ、みたいな
日常からの脱出がメインポリシーな本である
私もよくこれは思って、
なんでずっとこの局所的な地方の
局所的なオフィスのこの限られた机の前の
椅子にずっと座ってるんだろう…みたいに
置かれている状況何もかもが
嫌になることがある
一応人生って自由なのに、
場所の制限があまりにも
厳しすぎやしませんかね、
といった感じだ
ちょっと前のブログにも書いてるけど
やっぱり世捨て人というか、
スナフキンみたいなのが私の理想だ
あんな感じで
冬は寒いからムーミン谷からは
一旦離れるわ、じゃっ…
が成り立つのは羨ましいなあと思う
冬は寒いから動きたくないんだよ
当たり前のことを言わせないでおくれ
本の内容に戻るが、
phaさんもあれやこれやしてるが
電車に乗ろうとバイクに乗ろうと
キャンプをしようと、
自分という意識を持った人間が
ただその場にいるってだけなので、
風景を変えようとその風景に飽きたり
感動しても精々1回目だけだったり、
まあ現実はそんなもんだよねってことを
淡々と書いている
本当にその通りだと思う
どこかへ行ったこと自体は
あーなんかあんなことしたなー
みたいな朧げな思い出として
ある程度残るだろう
しかし、お土産を買うことや
写真を撮ることを極めても多分意味がない
本文中にあるが
それらを突き詰めていくと
人間はいつか死ぬので
人間の活動全てに実は意味がない
だから意味の有無だったり
有意義性ばかりを追い求めるのではなく、
まあなんとなく
後悔しない程度にあの日あの時
行きたいところに行ったなー
みたいな思い出を作ることができればなと思う
そんな本である