真面目女のエブリデイ日記

繊細で完璧主義の、甘くて苦いエッセンス…

心のお話:バレンタインのお話

今年のバレンタインは

私にとってはわりと大きなことがあった

 

なんと、ちゃんと男の人に

本格的なチョコレートを渡したのだ

その人にしか渡していない

まあ、付き合ってもないし告白もしてないし

この通り陰キャなので発展はない

 

でも、私にとってはすごい事だった

そして嬉しかった

やっと本格的な意味でバレンタインを

楽しめたなと思えたのだ

 

思えば、バレンタインの時に

チョコを買っても、保管するのは

家の冷蔵庫である

明らかに毛色の違うチョコを見て

親はふーんと察するだろう

そういうのもあって、

学生の時に好きな先生❤️とかに

渡すありがちな行動とかも筒抜けであった

なんだかそれがどうしても嫌で

バレンタインを避けがちになった

 

一応、今まで唯一付き合った人には

バレンタインを渡したが

もう出かける時にバレバレじゃん

なんか、見ないでほしいなって思っていた

 

いつしかその恥ずかしさのようなものが

捻くれていき、バレンタインフェアに行っては

本命と見まごうほどの豪華なチョコを買い、

今はもう女が自分のために買うチョコだよ〜

とか親に言い訳しながら

自分で食べるようになった

 

私は確かにチョコが好きだが、

豪華なものじゃなくても好きだし

なんでチョコのために言い訳タイムが

あるんだろう(自分で言ってるだけ)と、

心が重くなっていったのだ

 

今年も百貨店でよくある

チョコレートフェアに意気揚々と行った

ソフトクリームを食べたり

自分のものを買ったのだが、

なんだか満たされない

 

そんな時にふと、

あの人にあげてみようかなと思ったのだ

それが今回渡した人である

会社関係だけど別に社内の人ではない

まあ陰キャな私にも大変優しくて、

ちょっとコミュ障なところにも

うんうんわかるわかると勝手にシンパシーを

感じていたのであった

 

ボンボンショコラを買っても

別にレジの人にも何も言われない

冷蔵庫に入れても誰も見ない

通勤の時に見られて

あーチョコ持っていくんだとかも言われない

素晴らしいな!と改めて感じた

 

そしてバレンタイン、空き時間に

無事渡すことができた

本当に心の底から渡しただけで満足である

なのでもうこれで完結である

 

でもバレンタインってこんな感じで

ストレートに進めるものなのに、

なんであんな捻くれた

捉え方をしていたんだろうと思う

色々、気にしていたんだと思う

周りの目とか周りの目とかあと周りの目とか

そんなこと関係なく、

自分の思うようにやるものだった

三十路を前にしてようやく

当たり前のことに気付いたのである

 

とはいえ、気付かず生涯を終える

可能性もあったのが、

渡すなんてめちゃくちゃすごい経験をしたと思う

 

私が人並みのライフステージとかいうのは

到底無理なのをよく分かっている

 

しかし一人暮らしを進める中で

少しずつみんなが通り過ぎた経験、

みたいなものを拾えたらと思う

 

渡すものを買って以降、

バレンタインフェアには足を運ばなくなった

ソフトクリームや自分のためのチョコじゃ

満たされない何かが、

人のために買ったことで成仏された証拠だ

 

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